『学び合い』は真のアクティブ・ラーニングなのか?

学び合い

アクティブ・ラーニングという言葉が出てきたとき、『学び合い』の実践者はこんな思考が頭に浮かんだと思います。(誠に僕の勝手な考えですが笑)


「『学び合い』こそアクティブ・ラーニングでしょ❗」

という考え方です。


実際、『学び合い』の提唱者でもある、上越教育大学教授の西川純先生も「アクティブ・ラーニング」というキーワードが出てくる書籍をたくさん出しています。

また、アクティブ・ラーニングについて、『学び合い』以外の実践を調べてみると、グループ学習であったり、ワークショップ型学習であったりと、こちらもたくさん出てきます。

つまり、「これが、ザ・アクティブ・ラーニングでい❗」という確信めいた実践というのは、正直まだありません。


それでも、僕自身は『学び合い』を7〜8年ほどやってきて、それなりの手応えを感じています。

「『学び合い』こそアクティブ・ラーニングでしょ❗」という同意を求められたら、「うん、そうだね❗」と答えてもいいかなーと思っています笑


ただ、これはあくまで僕の主観バリバリなので、もう少し客観的な意見を取り入れつつ、今回は、

『学び合い』は真のアクティブ・ラーニングなのか?

こんなテーマでお話したいと思います。

「真の」という言葉が付くと、少し身が引き締まりますね笑

それでは行きましょう❗

うーちゃん
うーちゃん

楽しんでや❗


『学び合い』は真のアクティブ・ラーニングなのか?

結論から言いますと、

『学び合い』は真のアクティブ・ラーニングと言ってよい

と僕は思っています。

つまり、肯定派ですね。


理由は以下の通りです。

・アクティブ・ラーニングの定義と結びつく

・普段の授業において実践の汎用性が高い

もう少し深堀りしていきましょう。


アクティブ・ラーニングの定義と結びつく

定義の確認

アクティブ・ラーニングの定義というのは実はフワフワしています笑

たとえば、文部科学省のサイトですと、

「アクティブ・ラーニングの視点で…」

と曖昧に書かれています。


とはいえ、文部科学省の用語集というところには「アクティブ・ラーニング」のついて明記されています。

教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。

引用:https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2012/10/04/1325048_3.pdf


つまり、これらの定義が『学び合い』でしっかりクリアできているか、というところです。


視点①:学修者の能動的な学修への参加を取り入れているか?

教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。

『学び合い』は基本的に、画一的な講義・一斉授業ではありません。

したがって、この視点はクリアですね。

(ちなみに僕は一斉授業も好きです笑)


視点②:認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図れているか?

学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。

『学び合い』のよいところは、授業と学級経営の一体です。

つまり、授業をしつつ、社会性等を育むことができます。

もちろん、子どもたちが学びに向かう密度も濃いので、教養や知識もより身につけることができます。


視点③:教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等があるか?

発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。

『学び合い』では、こちらが強制しなくとも、子どもたち中で自然と、グループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等が行われます。

もちろん、毎時間全てではないです。

ただ、逆に言えば、子どもたちが必要に応じて、ディスカッションやグループ・ワークを自らが選択をしています。

この選択する力こそ、本当のアクティブ・ラーニングではないかと思います。


以上の視点から、『学び合い』とアクティブ・ラーニングの相関性はあると言えるでしょう。

うーちゃん
うーちゃん

『学び合い』を知っておくことは得やで❗


普段の授業において実践の汎用性が高い

『学び合い』は、いつでも、どこでも、誰でもできます。

アントニオ猪木さんみたいですね笑


アクティブ・ラーニングとは、何も特別な授業ではなく、普段の淡々とした授業こそ改善の余地があると、僕は考えています。

ワークショップ授業やグループ・ディスカッションも構いません。

ただ、これらの授業は準備も大変で、日々の授業に取り入れることができるでしょうか❓

特別な日を設けて、イベント的にパッと行うことが多いのではないでしょうか。


ダイエットも受験勉強もそうですが、どんなに優れた実践も、イベント的に数日間のみ取り入れたのでは効果を発揮できません。

日々のコツコツとした継続・習慣が大切です。


アクティブ・ラーニングの本質も同じだと思います。

「アクティブ・ラーニングな授業」を日々コツコツ取り組むことが、子どもたちに大切な力を身につけるのだと思います。

それには、忙しい日々の中、効果的・効率的な実践も大切です。

以上を踏まえて、『学び合い』がアクティブ・ラーニングに最適なのです。

うーちゃん
うーちゃん

いつ、何時、誰の挑戦も受けるで❗


まとめ:それでも『学び合い』の実践はしたたかに

「『学び合い』はアクティブ・ラーニングと言ってよい❗」

と自信満々に言いたいところなのですが、それでも実践は慎重に行ってほしいです。

簡単!

効果がある!

何よりアクティブ・ラーニング!

こんな説得力のある実践なはずなのに、なぜ堂々と実践できないのか❓

それはまだ『学び合い』が少数派だからです。


「結果があれば誰からも文句は言われないでしょ❗」

確かにそうなのです。

でも、忘れてはいけないのが、

「人間は論理ではなく、感情の生き物」

だということです。

『学び合い』は少なからず、誰かしらに違和感を与える教育実践です。

ですので、実践は慎重に、したたかに、同僚たちと無理のない範囲で取り組めばよいかと思います。

ぜひ、他の『学び合い』の記事もご覧ください❗(以下の記事以外にもあります)

これからもお互い頑張っていきましょう!

今日のシン・キョウシ格言

「アクティブ・ラーニングは日常的に取り入れるなら『学び合い』がよいだろう」

ハルキ

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