「なんか最近『学び合い』がマンネリ化してしまっている…」
おはようございます。
現役小学校教師のハルキです。
僕は上越教育大学教授である西川純先生が提唱した『学び合い』の実践者です。
7〜8年間、『学び合い』を実践してきました。
本サイトでも『学び合い』に関する記事はたくさん取り上げています。
『学び合い』によってたくさん救われたこともある一方、失敗談もたくさんあります。
そこで今回は、
『学び合い』を活性化させる魔法の言葉【たった2文字で変わります】
こんなテーマでお話していきます。
『学び合い』は優れた実践ですが、時に「マンネリ化」してしまうことがあります。(『学び合い』に限ったことではないのですが)
『学び合い』のマンネリ化を防ぐ、もしくは既にマンネリ化をしてしまった『学び合い』を再び活性化させるにはどうすればよいのか?
こんな悩みがある先生方には参考になると思います。
尚、本テーマは『学び合い』に限らず、すべての授業実践において使えるテクニックですので、ぜひ参考になればと思います。
それではいきましょう!

楽しんでな❗
『学び合い』を活性化させる魔法の言葉【たった2文字で変わります】
結論はこれです。
・〇人以上に説明できる
この言葉を読んだだけでピンときた先生は『学び合い』のセンスがある、もしくは子どもを捉える視点が鋭いと言えます。
ヒントを出します。
・〇人に説明できる
と、
・〇人以上に説明できる
どこか違うでしょうか❓
おわかりですね。
「以上」
この言葉が入っているか、いないか、です。
それでは、なぜたった2文字の「以上」が『学び合い』を活性化させる魔法の言葉になるのでしょうか?
もう少し詳しく深堀りしていきます。
プラスアルファの行動を褒められる
「以上」という言葉によって得られること、それは、
子どもたちがプラスアルファの行動ができる
からです。
『学び合い』は課題の設定が勝負です。
課題の質によって、授業の質も変わってきます。
僕が実際の算数授業で出した課題はこうです。
算数教科書135ページの問題が全員解け、なぜその答えになったのか2人以上に説明できる
『学び合い』のシンプルな問いです。
ご覧の通り、「以上」という言葉がついています。
今度は「以上」を無くしてみましょう。
算数教科書135ページの問題が全員解け、なぜその答えになったのか2人に説明できる
これら2つの課題を比べてみます。
実際の授業をイメージしてみてください。
授業の導入で、先生から子どもたちへ課題を伝えます。
そして、「さぁどうぞ」の声掛けで子どもたちは課題に取り組みます。
数人が課題を解き終え、答え合わせをします。(答えは先生の机に置いておきます)
そして、できた子同士で答えを説明し合ったり、困っている仲間を助けに行ったりします。
先程の後者の課題は、「2人」に説明できる、となっています。
2人に説明すれば終わりです。
前者の課題はどうでしょうか。
「2人以上」に説明できる、となっています。
そうです!
2人のみならなず、3人、4人、10人、全員に説明してもいいのです!
大切なことは先生がきちんとそれを見てあげることです。
「◯◯さんは、2人以上も説明してすごいですね❗」
このように、子どもたちのプラスアルファの行動を褒めることができます。
褒めれば当然やる気になりますし、他の子も真似してくれます。
そもそも、「説明する」活動自体に高い学習効果があります。それと同時に説明してくれる人が増えれば触れるほど、困っている仲間を助けてあげることができます。
つまり、意欲的に説明してくれる子が増えると、『学び合い』が活性化するのです。
もちろん、子どもたちはえらいものでして、わざわざ「以上」なんて言葉を添えなくても、たくさんの仲間にサポートしてくれる子がいます。
その瞬間を先生はしっかり見取り、褒めてあげましょう。
「今回の課題は2人に説明すると書いてあったのに、なんと2人以上説明していた人がいました❗ 先生の想像を超えてビックリしました❗ 素晴らしいですね❗」
「以上」はあくまできっかけです。
マンネリ化してきたなぁ、と思ったらぜひ使ってみてください❗
子どもたちの言葉
「以上」を用いた課題で僕のクラスではある子がこう言ってくれました。
「先生! 10人に説明しました!」
最高ですね❗
こんな子がいてくれて、こんな言葉をもらえると、心から嬉しくなります(^^)
まとめ:あくまで本質はテクニックではない
「以上」という言葉で『学び合い』がより活性化することを伝えましたが、あくまでこれはテクニックです。
「以上」という言葉によって、子どもがどう行動し、どう先生が見取り、どう言葉掛けをするのか、これらが一番大切なことです。
『学び合い』は簡単にできると言いつつも、実際は奥深い実践です。
ですので、以下のページから『学び合い』に関する本を数冊読んでから実践されることをオススメします。
ぜひこれからも一緒に頑張っていきましょう❗
今日のシン・キョウシ格言
「『学び合い』の課題設定はたった数文字でその日の授業が決まると心得よ」
ハルキ
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