「明日の算数の授業どうしよう…」
忙しい毎日。
放課後に事務仕事を終え、やっと教材研究の時間。
小学校の算数って毎日ありますよね。
つまり、毎日のように教材研究をしなければいけません。
附属小学校のような素晴らしい授業ができればいいけど、そんな授業を考える時間はなかなかありません。

だから短時間でできる教材研究も大切なんやな!
おはようございます。ハルキと申します。
今現在、教師歴が10年ほどでして、公立小学校・私立小学校・特別支援学級などを担当してきました。
学年主任をはじめ、特別活動主任や視聴覚主任などを経験しています。
また、様々な教育雑誌・教育新聞の連載、講演活動も行っています。
今回は、「【誰でもできる】算数授業の型を紹介します」というテーマでお話します。
冒頭のような悩みを抱えている先生方に、僕の経験談を紹介したいと思います。
基本的に記事の内容は、「これから小学校の先生になりたい!」と思っている人か、もしくは若い先生向けです。
ただし、経験者であっても役に立つ情報だと思いますので、ぜひ楽しんで読んでいただけたらと思います。
それでは行きましょう!
【誰でもできる】算数授業の型を紹介します
結論から言いますと、誰でもできる算数授業の型は、
- 教科書を内容の元に教える(10分程度)
- 習ったことをドリルやプリントで練習(30分程度)
- 今日の振り返り(5分程度)
このようになります。
「ちょっと待て❗ 当たり前すぎるだろ❗」
という声が聞こえてきそうですね笑
大前提から説明します。
大前提
僕が掲げた算数授業の型。
そうです。当たり前です。
もし、ご不満があれば、ご自身が思う授業をやってください笑
・『学び合い』
・自由進度学習
・個別化
・問題解決学習
など、少し調べれば素敵な実践がたくさんあります。
そして、素晴らしい効果を発揮します。
ただ、僕の経験談を言わせてもらいますと、
これらの実践は、教師側に相当なマインドとスキルが必要です。
どんなスキルが必要なのか。
・子どもたちに学びの意義を語る
・リーダーシップ
・マネジメント
・保護者への説明
・同僚への説明
などなど、これらのマインドとスキルが十分なら素晴らしい効果を発揮します。
しかし、生半可な場合、逆効果です。
・「あの先生は何も教えてくれない」
・「あの先生はできない子にケアをしてくれない」
・「あの先生は学年の進度を無視して困る」
このような声に対して、あなたはしっかり説明と結果を出すことが求められます。
僕はこれらの実践に取り組んで、ご自身もクラスもボロボロにしてきた先生をたくさん見てきました(僕もその一人です)。
もちろん、チャレンジすることはいいことです。
痛みからしか学べないこともあるでしょう。
ただ、
自分は本当にその実践をやりたいのですか?
ただの流行りでやりたいのではないですか?
有名な先生が言っているからやりたいのではないですか?
その実践は本当にあなたのクラスのためになりますか?
今一度、じっくり考えてみてください。

教育実践はあせらず学べばええんやで❗
先生の教える時間は短く
大前提を確認した上で、もう一度、算数授業の型を見てみましょう。
- 教科書の内容を元に教える(10分程度)
- 習ったことをドリルやプリントで練習(30分程度)
- 今日の振り返り(5分程度)
ここで何か気がついたことはありませんか❓
そうです。
時間配分として、「1.教科書の内容を元に教える」が10分程度なのです。
つまり、先生の登場は最初の約10分間ということですね。
これならどうでしょうか❓
約10分間でよければ教材研究が少しラクに感じませんか❗
教科書を見て、「ここが一番大事だ!」というポイントを抑えて、そこを授業すればいいのです。
まずはきちんと教えましょう
ここ最近、子どもの自主性を尊重する風潮があり、
「教えない授業」というスタイルが流行っています。
しかし、この授業スタイルにも相当なマインドとスキルが必要になります。
自信がないならば、まずは責任を持って、しっかりと学習内容を教えましょう。
とはいえ、子どもたちの自主性を育む時間も大切です。
ですので、教えることはしっかり教える。でも、極力その時間は短く。
このスタンスが大切です。
また、少しでもいいので、きちんと先生が教えている事実があると、保護者も安心するようです。
保護者との関わりは、教師の精神衛生的にも大切なことですので、ぜひこの点は意識していただければと思います。
「塾でもうすでに習っています」と言われたら
「教えない授業」が生まれた背景には、塾や家庭教材などの、学校以外でも学べる機会が増えたからです。
そして、基本的に塾や家庭教材は学校よりも早く進みます。
よく「塾でもうすでに習っているので、教えてもらう必要はない」という声です。
これが子どもの声ならまだしも、教師側からも最近出てきます。
これに対して僕の考えは、
「人間、何度も繰り返すことで力が身につくんだよ」
です。
塾ですでに習ったとはいえ、月日が経てば忘れてしまいます。
そこを何度も復習するから力は身につくのです。
僕はこの言葉を子どもたちにも伝えています。
実際に、僕のクラスの子どもたちは、「塾で習って忘れていたことを学校で復習できた」と言っています。

もちろん、45分も先生の説明を聴くのは苦痛やねん
でも、10分でいいと思えば、子どもたちも集中するんやで❗
習ったことを練習する時間
先生からの説明が終わったら、その内容を練習しましょう。
教科書の問題、
ドリル、
プリント、
いろいろな方法があると思います。
そして、大切なポイントは、「授業の時間配分において、練習時間が一番長い」ということです。
スポーツで考えるとわかりやすい
あなたが学生の頃、運動部に入っていたとしたら、一番力が身に付くのはどの時間でしたか❓
もう一つ言うと、どの時間が一番楽しかったですか❓
コーチからの説明ですか❓
もちろん、それも大事ですね。
しかし、一番力が身についた時間、楽しかった時間は、実際にプレーをしていたときではないでしょうか❓
そうです。
学習もスポーツと同じです。
実際に、自分の頭で考え、自分の手や足を使って行動したときが、一番力が身につき、楽しいのです。
ですので、授業においてはその時間を一番長く取ってあげるのが大切です❗
課題が終わった子に関して
さて、何か課題を出すとなると、一番気をつけなければならないのが、「課題が終わった子」をどうするかです。
そのままですと、その子の時間がもったいないですし、しかも子どもたちが一番騒ぎ出すのは、「自分が何をすればいいのかわからないとき」なのですね。
ですので、必ず何か課題を与えてあげましょう。
・読書
・困っている子を教える
・予習・復習
難しく考える必要はありません。
低学年なら、自由帳にお絵かきでもいいのです。

「課題が終わったらどうしようか?」と、子どもたちと一緒に考えてもええんやで!
振り返りの時間
授業の最後に振り返りの時間を取ると、グッとその時間が締まります。
僕の場合は、ノートや付箋にその時間の振り返りを書いてもらいます。
そのとき、書く視点を与えるのが大事です。
・がんばったこと、よかったこと
・もっとこうした方がよかったこと
・次に生かしたいこと
こんな視点を与えると、子どもたちも書きやすくなります。
また、ダラダラ時間を設けるのではなく、時間を区切るのも大切です。
僕は、キッチンタイマーを3分にセットし、「この時間はしゃべらず集中して書きましょう」と言います。
子どもたちはシーンと集中します。
この振り返りは回収し、余裕があればチェックやコメントをします。
よい文章があれば、次の時間の導入にみんなの前で紹介すると、学級経営的にもいいですよ❗

クラスの良い点はみんなで共有できるとええな❗
まとめ:最新の授業も基本的にはこの型なんです
誰でもできる算数授業の型はいかがだったでしょうか。
教材研究は余計なことを考えず、お手元の教科書を見て、大事なポイントを10分程度授業すればいいのです。
黒板やノートを使った講義で構いません。
子どもたち主体の時間は、その後にたっぷり確保されています。
さて、記事の途中に少し批判的になってしまいましたが、「教えない授業」や自由進度学習、『学び合い』などの実践も、基本的には今回僕が伝えたスタイルと同じなのです。
教師は授業の導入に、今日の授業の意義などを子どもたちに語ります。
そして、子どもたちが、自分で目標を立てる、自分の課題に取り組む、教え合うといった活動になります。
最後に、今日の自分を振り返り、次に生かします。
ですので、今回の実践をしっかり理解し、実践に繋げられる先生は、ぜひ最新の授業にもチャレンジしてみてください!
そして、もし困ったことがあればコメントしてくださいね❗
これからもお互い頑張っていきましょう❗
ご精読感謝致します。

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