学校現場で使える探究学習の型を実践例で紹介します

授業実践

「ネットが意外と役に立たない!」

「いろいろな人の意見が聞けて楽しかった!」

「とても不思議が増えて、もっと調べたいと思った!」

子どもたちからこんな声が出てきました。

1 教科は道徳。しかし僕自身の挑戦としては探究学習。時間は2時間。

2 教材は「道徳、どう解く?」というサイトから引用した絵本、ワークシートなど。

3 「道徳、どう解く?」の概要を説明する。絵本の導入部分を読み聞かせする。要約すると「世の中には答えのある問いばかりじゃないんだ」という意味。そして、ワークシートを配布する。

4 今回のワークシートのテーマは「食べていい動物と食べちゃいけない動物の違いって何だろう?」。

5 授業の流れを説明する。あらかじめプリントにまとめておいたので、それを黒板に貼り説明。

6 流れにそって、まずは自分の考えをワークシートに書く。(ここが仮説になる)

7 何人かに発表してもらう。

8 次に「情報集め」をする。(この授業の楽しかったところ!) 時間を与え、・「子どもから得た情報を黄色のふせん」・「大人から得た情報を青色のふせん」・「ネットや本から調べたことをピンクのふせん」に書いていく。条件は「どれも必ず2枚以上書くこと」。さぁ、色々な人にインタビューをして情報をたくさん集めてこよう!ふせんがなくなったら、ポケモンセンターならぬ、カードセンター(自分のクラス)に戻って、ふせんを補充してね!笑 ここまてで1時間。(協力してくれた先生方ありがとうございます!)

9 集めた情報を整理していく。今回は、ワークシートの裏に似たような意見(ふせん)を集め、タイトルをつけていく「KJ法(合ってるっけ?)」で整理をする。「この意見は大人も子どもも多いぞ!」「この意見は一人しかいない! オリジナルだ!」「ネットの情報が少ない。どう調べればいいかわからなかった!」整理を通して、色々なことが見えてくる。

10 調べた結果を踏まえ、ワークシートの残りを記入していく。(ここが考察になる)ここで一言加える。「ぶっちゃけ、情報集めや情報の整理なんて、今の時代はAIでできるんだよ。でも、その情報をもとに『自分』はどう考えるか、人間にとってここがとても大切なことなんだね」

11 ワークシートを提出しておしまい!

僕らしい『最小限の労力で最大限の効果を得る!』という、いい実践だったなぁと思います。

巷の探究学習に関する書籍や実践は正直嫌いでした。

・汎用性がない

・難しい理論をこねくり回して、頭がいいことアピール

・授業として「浅い思考、活動」になりがち

・やたらこれまでの学校教育や授業を批判する

などなどありまして。

今回は学習指導要領「総合的な学習の時間」の探究サイクルを上手に(それも準備もラクに)回せた実践でした。

冒頭の言葉のように、「あることを調べて、さらなる疑問が生まれる」子もいたので。(これは僕というより、その子がすごい!)

これを発展させる道筋も明確でして、

・今回は僕が与えたテーマだけど、子どもたち自身でテーマを考える。

・今回はワークシートだったけど、子どもたち自身がアウトプットの方法を考える。

・今回の情報集めは、子ども、大人(まぁ先生がメインでしたね)、ネットや本だけたったけど、家族や地域の人も入れてみる。

・今回の情報を整理はKJ法だったけど、ペン図やフィッシュボーンなど、いろいろな思考ツールを使ってみる。

・今回は発表の場がなかったけど、そのような場をつくる。

・マジでAIを使ってみる!(どうやってやるんだろ?笑)

想像するだけでワクワクですね!

今回参考にしたのは、おなじみ「ぬまっち先生」監修の「自由研究」の本です。

下手な探究学習の本より、「自由研究」の本の方が実例がたくさんあるし、わかりやすいのでオススメです^ ^

さて、この実践をバネに次も頑張ろう!

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