一流の経営者から学級経営を学ぶシリーズです。
今回はソフトバンク創始者である、孫正義氏の経営理念を描いた「孫の二乗の法則」から学んでいきましょう!
「孫の二乗の法則」は著書にもなっていますので、興味がある方はぜひご覧になってみてください!
この「孫の二乗の法則」と学級経営がなぜ結びつくのか、また、なぜ自分がこのテーマについて書こうと思ったのか、については、下のリンクから「概略編」としてまとめていますので、まだの方はぜひご覧になってみてください。
以上を確認した上で、それでは本題に行きましょう!
「天の時」を得る
「孫の二乗の法則」を見てみます。

今回、取り上げるのは上段の「天」です。
意味は、
・天の時を得る
となっています。
天の時というのは、中国古代の兵法書「孫子」でいう、陰陽や気温、時節などの自然界のめぐりを表し、これを孫正義氏は「タイミング」と捉えています。
孫正義氏がソフトバンクを立ち上げるとき、時代は「情報革命」の真っ定中、そのタイミングを逃さない想いがありました。
このように、一流の経営者は時代の流れを読み、適切なタイミングで事業を起こします。
この経営理念を実際に学級経営に生かしてみましょう。
※ちなみに「道」についてはこちらをご覧ください。
道徳がこれからの学校教育の要である
これからの学校教育はどのような方向性にあるのでしょうか。
数ある選択肢の中で、「GIGAスクール構想」があります。
GIGAスクール構想とは、子どもたちに一人一台の端末を与えたり、個別最適化を進めたりと、テクノロジーを生かした上で、その子にあった学びを保障していく試みです。
また、現代は公教育ではない、オルタナティブ・スクールやフリースクールの活動も盛んになっています。
受験をゴールとした教科教育を詰め込むのではなく、子ども自身の興味・関心を生かした探究的な学びを推進しています。
・テクノロジー
・個別最適化
・探究的な学び
など、いかにも先進的な言葉が並んでいます。
「天の時」を得るならば、これからの教育はこのような流れに乗っていくのがいいのかもしれません。
実際に、GIGAスクール構想や探究的な学びを推進する著書も、ここ数年、たくさん発行されています。
それでは、このような教育に身を任せていくのか。
はっきり言います。
私は違います。
私が考える、これからの教育は「道徳教育」です。
「天の時」、そして時代のタイミングは道徳ではないかと考えます。
教科としての道徳ではなく、挨拶ができる、礼儀がある、努力ができる、このような当たり前と言われる行動習慣の大切さを、今一度改めるのが大切ではないかと思うのです。
道徳と主張する理由は、正直私自身の主観たっぷりですが、別の根拠もあります。
※GIGAスクール構想についてはこちらの記事をご覧になってみてください。
教師は渋沢栄一に学ぼう!
今度、新一万円札になる「渋沢栄一氏」。
ただいま、NHK大河ドラマにも選ばれています。
彼の代表作といえる著書が「論語と算盤」です。
論語と算盤を読んでいくと、道徳の大切さがわかります。
渋沢栄一氏といえば、「日本の資本主義の父」と呼ばれるほど、どちらかといえば民間企業の大物です。(もちろん政界でも活躍しています)
民間企業は、誤解を恐れず言えば、いわば商売、いわば金稼ぎです。
渋沢栄一氏は「健全な商売は経済を発展させるために必要」と言っています。
それでは「健全な商売」とは一体何なのか。
それが、「道徳」なのです。
「論語」というのは、孫子と同じ古代中国の書物です。
そこには孔子という人物が、弟子との旅の中で、道徳の大切さを説いています。
つまり、不正行為をしない、礼儀を尽くす、相手のことを思いやる、など、道徳を基盤とした商売こそが本当に大切なことなのです。
とはいえ、渋沢栄一氏は過去の人。
その過去の人が再び、新一万円札やNHK大河ドラマで注目されています。
それはなぜか。
もう一度、「道徳」を基盤とした社会を作っていきたいからではないのでしょうか!
何だかんだ言って、現代の日本は先進国です。
たくさんの産業やテクノロジーに囲まれています。
しかし、発展していく経済と同時に、衰退していく道徳心。
それを取り戻すために、今一度、渋沢栄一氏の想いが必要になっているのではないか。
ならば、学校教育も今一度、道徳をしっかり学んでいく必要があると、私は考えているのです。
温故知新
最後に、論語のある言葉を紹介します。
子曰く、故(ふる)きを温(たず)ねて新しきを知る、以って師と為るべし。
これは四字熟語「温故知新」のもとになった言葉です。
孔子先生はおっしゃいました。「古くからの伝えを大切にして、新しい知識を得て行くことができれば、人を教える師となることができるでしょう。」と。
こんな意味があります。
限りなく昔の言葉ですが、現代の教師にも当てはまる大切な言葉ではないかと私は思います!
ぜひ「論語」も読んでみてください。
ご精読感謝致します。
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