「10月6日土曜日。天気は晴れ。今日は運動会がありました」
こんな冒頭の作文と、
「いよいよスタートの合図がなる。徒競走の間際、僕の心臓は今にも飛び出しそうだった」
こんな冒頭の作文。
どちらの方が面白いだろうか?
どちらの方が人を惹きつけるだろうか?
言うまでもなく後者だろう。
どの学校にも作文指導という時間があると思うが、本校では12月の時期に行う。
全校児童で取り組む「文集作り」があるのだ。
作文が苦手な子もいれば、作文指導が苦手な先生もいるだろう。
苦手の理由を一言でいうと、「どう書けばいいのかわからない(指導できない)」ということになる。
もちろん作文指導は細かいところまで追究すれば、
・原稿用紙の使い方
・主語と述語
・接続詞の使い方
・一文を短く
など、いろいろある。
しかし、作文指導を楽しい活動にするために、敢えて方法を一つに絞るならば…
「書き出しに魂を込める」
これが一番だ。
冒頭の文章をもう一度繰り返す。
「10月6日土曜日。天気は晴れ。今日は運動会がありました」
こんな冒頭の作文と、
「いよいよスタートの合図がなる。徒競走の間際、僕の心臓は今にも飛び出しそうだった」
こんな冒頭の作文。
これは運動会の作文の例だが、前者は誰でも書ける文章で面白みがない。
一方、後者はその書き手だけの個性が表れ、臨場感も伝わる。
「書き出しに魂を込める」と、こんなにも作文の面白さが変わってくる。
ちなみに「書き出しに魂を込める」をもう少し教育技術に落とし込むと、
・自分が一番心に残ったところを冒頭に持ってくる
・かぎかっこ(「」)からはじめてもよい
以上のことが言える。
子どもへの指導の際は、例を比べながら提示してあげるとイメージしやすい。
「書き出しに魂を込めること」
そして冒頭がかっこよく決まると、不思議と後々の文章がスラスラ書けるものなのだ。
作文が苦手な子どもも先生もぜひ参考にしてほしい。
さぁ文集作り頑張ろう!
コメント